小児歯科
小児歯科

小児歯科は、単に「子供の虫歯を治療する場所」ではありません。
乳歯が生え始めてから永久歯が生え揃うまでの約15年間、お口の正常な成長と発育をトータルでマネジメントする専門外来です。
お子様が一生自分の歯で美味しく食事をし、自信を持って笑える未来のために。当院では「今」の痛みを取り除くだけでなく、10年後、20年後の健康を見据えた包括的な予防・育成プログラムを提供しています。
「乳歯はどうせ生え変わるから」と放置するのは、お子様の将来にとって大きなリスクとなります。乳歯には、成長過程における極めて重要な役割が4つあります。
永久歯を正しい位置へ導く「ガイド役」
乳歯は次に生えてくる永久歯の「場所取り」をしています。虫歯で早期に抜けてしまうと、隣の歯が空いたスペースに倒れ込み、永久歯がガタガタに生える「叢生(乱ぐい歯)」の直接的な原因になります。
顎の骨と筋肉の正常な発育
左右の歯でしっかり噛むことで、顔の筋肉や顎の骨が適度な刺激を受け、正しく発達します。これが将来の整った顔立ちや、十分な呼吸スペースの確保に繋がります。
正しい発音とコミュニケーション能力
特に前歯が欠けたり抜けていたりすると、サ行やタ行などの発音が不明瞭になり、言語習得期のコミュニケーションに影響を及ぼすことがあります。
栄養摂取と脳への刺激
何でもしっかり噛んで食べられることは、成長期に必要な栄養を効率よく吸収するだけでなく、脳への血流を促進し、知育にも良い影響を与えます。
生後6ヶ月〜2歳半
乳歯(合計20本)が順番に生え揃う、食生活の基盤ができる時期。
6歳前後
「6歳臼歯」と呼ばれる最も大きく重要な永久歯が生え始め、生え変わりがスタート。
14歳〜15歳
親知らずを除くすべての歯が永久歯に。この時期までのケアが、一生の歯の寿命(8020運動の達成など)を左右します。
当院が最も推奨しているのが、従来の「痛くなったら行く検診」を超えた、お口のジム『デンタルフィットネス』です。
「歯医者は痛くなってから行く場所」ではなく、スポーツジムに通うような感覚で、お口の健康を整え、維持するための新しいプログラムです。歯科衛生士が「パーソナルトレーナー」となり、お子様が一生自分の力で美味しい食事と笑顔を守れるようサポートします
徹底的な「バイオフィルム」除去
毎日の歯磨きだけでは落としきれない細菌の膜(バイオフィルム)を、プロの技術と専門の機器で徹底的にリセット。虫歯にならない環境を定着させます。
科学的な「コンディション・チェック」
虫歯のリスクや磨き残しのクセを科学的に検査し、お口の「今」を正しく把握します。検査結果に基づき、お子様一人ひとりに合わせた最適なケアプラン(パーソナル・プランニング)を提案します。
「自律」と「習慣化」をサポート
一方的な「指導」ではなく、お子様自身が「どうすれば健康を守れるか」を一緒に考え、実践する力を育てます。1〜3ヶ月に一度の定期的なケアを「心地よいルーティン」にすることで、自ら健康を守る意識(自律)を養います。
歯科を「成功体験」の場に
「痛い・怖い」という治療のイメージを払拭し、エステのように「スッキリして気持ちいい」時間を体験していただきます。小さな「できた!」を積み重ねることで、お子様の自己肯定感を高め、一生の健康習慣へとつなげます。
「これくらいで相談してもいいの?」という些細な違和感こそ、早期解決のチャンスです。
当院は「無理やり治療しない」ことを方針としています。まずは器具の名前を覚えたり、お話ししたりすることから始め、お子様のペースに合わせて進めますのでご安心ください。
一生の宝物になる「正しい磨き方」を、楽しく身につけていただきます。
「歯質そのもの」を強くして、虫歯に負けない土台を作ります。
| 年齢の目安 | フッ素濃度 (ppm) | 使用量の目安 | 視覚的なイメージ |
|---|---|---|---|
| 歯の生え始め(6ヶ月) 〜 2歳 | 900 〜 1,000 ppm | 少量(米粒程度) | 歯ブラシの先に薄くつける |
| 3歳 〜 5歳 | 900 〜 1,000 ppm | 5mm 以下 | グリーンピース1粒程度 |
| 6歳 〜 14歳 | 1,450 ppm | 1cm 程度 | 歯ブラシの半分くらいの長さ |
| 15歳以上(大人) | 1,450 ppm | 2cm 程度 | 歯ブラシ全体にのせる程度 |
乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、虫歯の進行が早いため、特に注意が必要です。この虫歯になりやすい溝を、あらかじめ専用の樹脂で埋めて保護するのが「シーラント」です。
生えたての永久歯(特に6歳臼歯)はもちろん、乳歯の奥歯も溝が深く、とても複雑な形をしています。
奥歯が生え始めたら、乳歯のうちからしっかりと溝を塞いでおくことで、汚れを溜まりにくくし、大切なお子様の歯を虫歯から守ります。
フッ素の使用を気にされるお母さまもいらっしゃいます。当院では、フッ素入りのシーラントはもちろん、フッ素なしのシーラントもご用意しております。「フッ素を使わずに予防したい」というご希望にも柔軟に対応いたしますので、安心してお任せください。
虫歯予防は、歯科医院とご家庭の「共同作業」です。
哺乳瓶・ストローの習慣に注意
スポーツ飲料や乳酸菌飲料、ジュースを長時間、または寝る前に飲む習慣は「哺乳瓶虫歯」の最大の原因です。喉が渇いた時は「水」か「お茶」にする習慣を。
「ダラダラ食べ」を防ぐ
お口の中が酸性になっている時間を短くするため、おやつの時間を決めましょう。
砂糖の「質」を考える
キャラメルやアメなど、お口に長く留まるものは避け、キシリトールなど代用甘味料を活用するのも一つの手です。
下の前歯が生え始める「生後6ヶ月〜1歳」の間がベストです。早い段階から歯医者の雰囲気に慣れることで、将来的な「歯医者嫌い」を防ぐことができます。
理想は「小学校卒業(12歳頃)」までです。特に生え変わり時期は歯の高さが不揃いで汚れが溜まりやすいため、大人の目でのチェックが欠かせません。
シーラントは溝を塞ぐものですが、歯の間や歯茎との境目の虫歯は防げません。毎日の歯磨きと定期検診、そして(ご希望に応じた)フッ素ケアなどとの組み合わせが重要です。当院ではフッ素を使用しない予防ケアも行っておりますので、お気軽にご相談ください。
痛みが続いているときや、食事・睡眠に影響しているときは、早めに歯科で確認することをおすすめします。子どもの歯の痛みは、むし歯だけでなく、食べ物が挟まっている、生え変わりで歯ぐきが刺激されている、歯をぶつけたなど、さまざまな原因で起こります。見た目だけで原因を決めることはできません。
顔まで腫れている、発熱を伴う、強い痛みで眠れない、出血が止まらないといった場合は、できるだけ早い確認が必要です。当院では、お子様の様子を見ながらお口の中を確認し、すぐに処置が必要か、経過を見られる状態かをご説明します。怖がっているお子様に無理に治療を進めるのではなく、緊急性と気持ちの両方に配慮して対応します。
白い斑点や茶色い点があっても、必ずしもむし歯とは限りません。ただし、むし歯の初期変化、着色、歯の形成時に生じた色の違いなどは見た目が似ているため、歯科で確認しないと判断が難しいことがあります。
初期のむし歯であれば、すぐに削るのではなく、歯磨きの状態や食生活を見直しながら経過を確認できる場合もあります。当院では、色が変わっている場所だけを見るのではなく、磨き残しや食事の習慣、ほかの歯の状態も確認します。デンタルフィットネスの考え方を取り入れ、治療が必要になる前から、お子様ごとに続けやすい予防方法を一緒に考えます。
珍しいことではありませんが、乳歯がほとんど動いていない、永久歯が大きく内側や外側から生えている、痛みがある場合は、一度確認しておくと安心です。乳歯の動きや永久歯が生える方向によっては自然な生え変わりを待てることもあれば、乳歯への対応を検討することもあります。
当院では、現在の歯だけでなく、今後の生え変わりや歯が並ぶためのスペースも見ながら判断します。歯並びや顎の成長について詳しい確認が必要な場合は、小児矯正ページで扱う内容とつなげてご説明します。乳歯が残っているという理由だけで、すぐに抜歯を決めるわけではありません。
歯が欠けた、ぐらついた、位置がずれた、歯ぐきから出血している場合は、見た目の変化が小さくても早めに歯科へご連絡ください。歯をぶつけた直後は問題がないように見えても、あとから歯の色が変わったり、歯の根や永久歯の成長に影響が見つかったりすることがあります。
永久歯が完全に抜けた場合は、歯の根に触れず白い頭の部分を持ち、乾燥させないことが大切です。可能であれば牛乳や歯の保存液に入れて、できるだけ早く受診してください。乳歯が抜けた場合は、永久歯への影響を避けるため、元の場所へ戻そうとしないでください。意識を失った、繰り返し吐く、頭を強く打ったなどの症状があるときは、歯科より先に救急医療機関での確認が必要です。
泣いてしまうお子様も診察できます。初めて見る場所や器具を怖がるのは自然な反応ですので、泣くこと自体を気にしていただく必要はありません。まずは診療室に入る、椅子に座る、器具を見たり触れたりするなど、その日にできることから少しずつ進めます。
当院では「無理やり治療しない」ことを大切にし、お子様のペースに合わせて声かけを行います。キッズスペースや、診察を頑張ったお子様向けのガチャガチャも用意し、歯科医院を怖い場所だけにしない工夫をしています。痛みや腫れがあるときは緊急性を確認したうえで、必要な処置とお子様が受け入れられる方法の両方を考えます。
年齢だけで治療できる・できないを決めるのではなく、お子様の発達、症状、緊急性、歯科への慣れ方を見ながら進めます。痛みがなく予防を目的とする場合は、まず口を開ける練習や歯磨きの確認から始め、通院を重ねながら診察に慣れていく方法があります。
一方で、強い痛みや腫れがある場合は、練習だけで待てる状態かどうかを先に判断する必要があります。当院では、保護者の方にも現在の状態と選択肢を説明し、その日に行うことを相談しながら決めます。個室・半個室の診療室もあり、周囲の視線を気にしにくい環境で、お子様の気持ちに配慮した診療を行っています。
痛みやむし歯がなくても、クリーニングやお口の状態確認を目的に通院できます。子どもの歯は生え変わりによって形や高さが変わるため、昨日まで磨けていた場所に磨き残しが増えることがあります。定期的に確認すると、むし歯だけでなく、生え変わりや歯ぐきの変化にも気づきやすくなります。
当院では、歯の汚れを落とすだけで終わらず、年齢や手の大きさに合う歯ブラシの使い方、仕上げ磨き、フロスの使い方などをご説明します。お子様が成長するにつれて、保護者任せの歯磨きから、自分で歯を守る習慣へ移行できるようサポートします。
お子様もデンタルフィットネスの考え方に沿った予防ケアを受けられます。これは、痛くなってから治療するだけでなく、歯の状態を知り、家庭でのケアと歯科でのケアを続けながら、むし歯になりにくい習慣を育てる取り組みです。
当院では、歯科衛生士がお口の汚れや磨き方を確認し、食事やおやつのとり方、仕上げ磨きなどをお子様ごとにお伝えします。一方的に注意するのではなく、「自分の歯をどう守るか」を一緒に考えることで、歯科医院でのケアを前向きな習慣に変えていくことを目指します。
乳歯はいずれ生え変わりますが、むし歯をそのままにしてよいとは限りません。乳歯のむし歯が進むと、痛みで食事がしにくくなったり、早く歯を失うことで永久歯が生えるスペースに影響したりすることがあります。歯の根の周囲まで炎症が広がると、その下で育っている永久歯への影響も考える必要があります。
ただし、すべてのむし歯を同じ方法で治療するわけではありません。当院では、むし歯の深さ、生え変わりまでの時期、お子様が治療を受けられる状態かを確認し、治療、進行を抑える対応、経過観察などから方針を考えます。削ることだけを目的にせず、将来の永久歯まで見据えて判断します。
甘いものを一切禁止するよりも、食べる回数と時間を決め、口の中に糖分がある時間を長くしないことが大切です。少量でも一日中だらだら食べたり、ジュースやスポーツ飲料を少しずつ飲み続けたりすると、歯が酸にさらされる時間が長くなります。
おやつは時間を決め、飲み物は水やお茶を基本にし、就寝前の飲食後は歯磨きを行うと習慣化しやすくなります。当院では、家庭の生活リズムやお子様の好みを伺い、無理なく続けられる方法を歯科衛生士と一緒に考えます。できなかったことを責めるのではなく、変えやすいところから整える方針です。
お子様の歯の健康を守ることは、健やかな身体、豊かな感性、そして自信に満ちた笑顔を育むことに直結します。
一般的な歯科医院で治療がうまくいかなかったお子様や、歯科デビューを検討中の方、あるいは「もっと本格的に予防に取り組みたい」という方も、どうぞお気軽にお越しください。スタッフ一同、お子様と一緒に歩んでいけることを楽しみにしています。
お子様の「お口の未来」を、今から一緒に作りませんか? まずは検診、またはデンタルフィットネスのご相談から。

和光市駅ポケット歯科
院長 高桑 達雄(たかくわ たつお)
得意な診療・専門領域
保有資格
所属学会
監修者紹介
昭和大学歯学部を卒業後、昭和大学歯科病院の総合診療科で研修を行い、都内の大規模歯科医院であるきらら歯科に勤務しました。お子様からご高齢の方まで幅広い患者様の診療に携わった後、和光市駅ポケット歯科を開院しています。
特に歯周病治療と予防歯科を得意とし、悪くなった部分を治療するだけでなく、お口の状態が再び悪化しないよう継続して管理する「デンタルフィットネス」の考え方を大切にしています。必要な検査結果をご説明し、患者様の生活背景やご希望も確認しながら、治療と予防の方法を一緒に検討します。
「一生、自分の歯で笑うために」を診療の軸に、お子様のむし歯予防や成長期のお口の管理から、成人の歯周病治療、失った歯を補う治療、治療後のメインテナンスまで、お口全体を長期的に守る診療に取り組んでいます。
経歴
・昭和大学歯学部
・昭和大学歯科病院 総合診療科研修
・きらら歯科勤務(都内大規模歯科)
・和光市駅ポケット歯科 開院
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